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2008年11月30日 (日)

年金記録改ざんでも見られた日本の構造的問題

 11月28日に各報道機関で年金記録の改ざんは組織的あったとする舛添厚生労働相直属の調査委員会の報告が報道されていました。
 改ざんが起こった一番大きな原因が「評価」の基準であったと考えます。どうも評価の第一基準が「徴収率」であって、受給予定者の利益ではなかったことですね。根本的なところで公務員の本分を忘れてしまったところにあるのです。ただ、末端の職員が改ざんに手を染めていますが、このような評価基準に拘り続けていた幹部や厚生労働省の責任は非常に大きいと思います。
 改ざんの一種になると思いますが、「厚生年金からの偽装脱退」というがありましたね。こちらのほうでも従業員に対して国民年金保険料相当を従業員に支給したところもあるようですが、従業員から天引きしていた事業所もあったとか。これも職員が絡んでいたとか。「徴収率」維持が目的ですね。
 地域の経済状況などを全く考慮していない評価基準を改めようとしなかった厚生労働省の責任、それに伴って起こった「年金記録改ざん」は出世も絡んでいるので組織としての問題であって、見抜こうとしなかった幹部の責任もそれぞれ重大であると考えます。
 これと同様なのが、教育界での平均点競争ですかな。その昔、文部科学省が行った全国学力テストで学校平均が90%を越えるようなところが出てきましたね。これは、その現れた得点のみで評価するというところからきているのです。公立学校の場合、その立地場所で児童生徒の学力に大きな隔たりがあることが非常に多いです。それを無視して、高得点の学校を優遇するようなことをするから、不正が起こってくるのです。最近でも東京都足立区で不正がありましたね。
 アメリカでは、「落ちこぼれ防止法」をつくったのですが、ある雑誌によると逆に「落ちこぼれ」が増えているというのです。アメリカやイギリスが教育の活性化を狙って「競争主義」を学校に持ち込みました。その結果は「理解」とかではなく、「とにかく得点」を求める教育になって「基礎学力」が低下する事態になっているようです。アメリカは「落ちこぼれ防止法」ではなく「落ちこぼれ量産法」みたいになっているとのことです。それに引き替え、イギリスでは「低学力層」に対して手厚い対応をするフィンランド型に変更していっているとのことです。フィンランド型では、学校競争はありますが、どこの学校でも低学力層への対応に積極的に取り組めているということです。それで、高学力層の学力も向上しているから国際的に見て高い学力を維持しているのでしょう。
 大学の評価もそうですね。「経済財政諮問会議」ですか、国立大学の運営費交付金の配分に競争原理の導入とかほざいていましたね。大学間の財政上の格差を長年放置しておいて、地方国立大学や・・学部の経費を締め上げて研究とかできないようにしておいて、「研究成果が出ていないから交付金を削減すべきだ」とかですね。状況がまるっきり判っていない。
 「表に現れた一面だけで評価し、それをあたかも全体を表していると考えてしまう」という問題です。これは、日本の伝統かもしれないですね。でも、なんとか改善してほしいです。

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